新築区分ワンルームマンションの罠③

ども。

 

辞めリーマンです。

 

 

早速前回の続きに入って行きたいと思います。

 

前回のブログ

新築区分ワンルームマンションの罠①

https://shihonkae.hatenablog.com/entry/2020/02/16/073738

 

新築区分ワンルームマンションの罠②

https://shihonkae.hatenablog.com/entry/2020/02/17/200327

 

 

実際35年でいくらかかるのか

 

不動産営業マンが出してくるような当初のシミュレーションでは、毎月1.7万円の出費が続くことになります。

 

これが35年間続いたとすると

 

1.7万円 ×    12ヶ月 ×     35年 = 714万円

 

となります。

 

営業マンの理論では、

 

714万円の持ち出しで3,000万円のマンションが手に入りますよ!

 

となるわけです。

 

しかし、実際は前回のブログでも書いたように様々な収入減、支出増が考えられます。

 

これらを含めた実際の額を計算してみましょう。

 

 

空室に伴う賃料減収   約200万円

原状回復費用      40万円

広告宣伝費       80万円

家賃下落に伴う賃料減収 300万円

修繕積立金の増額    90万円

設備機器の更新     130万円

金利負担の増加     288万円

 

 

初めの714万円にこれらの金額を足すと、

 

1,842万円

 

が実際35年で出費する額になるわけです。

 

正直これでも甘めの試算だと思います。

 

実際はもっと出費がかさむ可能性も十分ありえるでしょう。

 

 

35年後に売却したらいくらで売れるのか

では1,842万円を払って、35年後にそのマンションはいくらでも売れるのでしょうか。

 

正直なところこれはわかりません。

 

ただ、新築時3,000万円のマンションがまた3,000万円で売れる事考えづらいでしょう。

 

現在の市況でも、どんなに高く売れても2,000万円。

 

そうなると、35年間毎月の支出に耐え抜いた結果、トータルでプラスマイナスゼロという悲惨な結果になってしまいます。

 

実際は35年でインフレが進んで高値で売却できる可能性もありますが、そんな不確実なことのために3,000万円の借金をするのは馬鹿げていますし、毎月の支出額が減るわけではありません。

 

 

5年後の売却ではどうか

では、日々の支出に耐えかねて、5年後に売却するとなったらどうでしょうか。

 

それこそ悲惨な結果に終わるでしょう。

 

あたりまえのことですが、新築マンションには販売元の利益がたくさん乗っています。

 

これが一般的には2割程度と言われており、3,000万円の物件だと600万円が販売元の利益と考えられます。

 

販売元は沢山の広告を打って、販売経費もたくさん使っていますから当たり前のことですね。

 

つまりそれだけ割高なわけです。

 

そんな割高な物価を中古市場に出すとどうでしょうか。

 

中古市場は買主側も不動産投資家のことが多く、全体的に皆の目が肥えています。

 

新築ワンルームを買わされるような人達とは目線が違いますから当然そんな値段では買ってくれません。

 

おそらく2,400万円あたりが妥当なところだと思います。

 

しかし、5年に2,400万円では、残債は2,700万円近く残っているので完全な赤字になってしまいます。

 

大きな赤字に出してでも損切りして次に進むか、それとも我慢して持ち続けるか。。。

 

どちらを選んでも茨の道になってしまいます。

 

 

 

最後に、これまで触れてきませんでしたが、節税になるのは初めの方だけです。

 

節税効果を演出するためには、躯体部分と設備部分をわけ、設備部分を15年償却とかにして減価償却していく必要があります。

 

その場合、15年を過ぎると設備部分の減価償却がなくなり、むしろキャッシュフローは赤字なのに帳簿上は黒字となる、最悪の状態に突入してしまいます。

 

つまり、実際はお金が出て行っているのに、帳簿上は儲かっていることになるので、さらに税金も納める必要が出てきて完全な二重苦の状態に。

 

 

以上、新築ワンルームの危険性について書いてきました。

 

美味しい話はむこうから来ることはありません。

 

投資をする際は十分に勉強してからチャレンジしてみてください。

 

 

少しでも参考になれば。

 

ではでは。